創立130周年記念事業<東日本大震災と山形東高の生徒・同窓生の記録>

校長あいさつ

あいさつ

学校長

山形県立山形東高等学校
校 長
佐 竹 俊 明

 本校は、1884(明治17)年に山形県中学校として創立され、今年創立130年を迎えました。この間、母校は多数の有為な人材を輩出し、同窓生の皆さまからは、母校へのご支援・ご協力をいただいてまいりました。明治から大正、昭和そして平成へと時代が移っても、母校は着実な発展を遂げ、創立130周年を迎えることができたのも、同窓生・教職員・保護者はじめ関係各位のおかげと、感謝申し上げます。
 創立130周年記念事業の一つとして、「東日本大震災と山形東高の生徒・同窓生の記録」を刊行していただくことになりました。
 東日本大震災は、地震の規模としても被害の大きさとしてもこれまで経験したことのないものでした。しかし、この震災の本当の恐ろしさを実感したのは、地震の後でした。
しばらくの問停電のため、電気製品も使えない日が続きました。スーパーやコンビニからは食料品が消え、ガソリンスタンドにはガソリンが入らず、やっと入っても給油待ちの渋滞でいつ給油できるかわからない状況でした。非日常が日常となってしまいました。しかし、山形県はまだ良かった方でした。被災地での津波の残したつめ跡や原発事故の様子は、ニュースで見ても想像を絶するものでした。
 しばらくすると、暗いニュースの中にも、明るい話題が取り上げられるようになりました。当時私が勤務していた高校の生徒も避難所でのボランティアに参加したり、避難した子どもたちと餅つきをしたりしてくれました。JRが復旧して登校できるようになると、被災地支援のための募金活動も始めました。山形東高校の生徒諸君もいろんな活動に取り組んだのを、新聞等で知りました。山形南高との野球の定期戦の前に募金活動を行ったり、有志生徒が県内NPOに届いたおむつの仕分け作業を行ったりしてくれました。
 東日本大震災から3年半が過ぎ、山形での生活は震災以前と変わらないものになってきたかもしれませんが、被災地での復旧・復興はまだ道半ばです。震災直後の宮城県の中学校卒業式で、校長先生は無事であった生徒・保護者に次の言葉を贈りました。「君たちは一人じゃない。必ず仲間がいる。そしてこの復興には時間がかかる。その中心にいるのは君たちだ。頼むぞ。」というものでした。もちろん私たち大人の世代も、やるべきことはたくさんあります。しかし、これからの将来を考えると、その中心になるのはやはり若者世代となります。
 本校サッカー部は、夏休みを利用して、宮城県での震災復興ボランティアに参加しています。2年前、初めて参加した時は「先生から連れてこられて嫌々やってるんだったら帰れ。」と支援団の責任者から一喝されたりもしました。当時の2年生がその時の体験を書いた作文は「地球にやさしい作文・活動報告コンテスト」に入賞し、その生徒は3月に卒業しました。当時1年生で参加した生徒もこの記録集の表紙に載っていますが、今は3年生となり、たくましく成長しました。
 創立130周年という節目の年に本校に在籍した生徒諸君にとって、この記録集は記録だけでなく記憶にも残るものとなってくれるものと期待しております。そして、被災地の復旧・復興のために、これからもできることを少しでもしていく、そんな大人になってくれるものと信じております。

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